Vol.17
優雅な紅茶の香り、味、そして美しい色に魅せられて
髙橋玲子さん
日本紅茶協会認定マスターティーインストラクター(6期)
日本紅茶協会認定ジュニア、シニア、マスターティーインストラクター資格取得
マスター論文テーマ「英国の紅茶と日本の茶の湯 比較と融合」
裏千家茶道教授、裏千家インターナショナル会員資格取得
2005年~2015年 養成研修講師スタッフとして後進指導
読売文化センター8カ所、目黒各園で定期的に講座開催
その他、「東京農大食育講座」、「紅茶と音楽を楽しむ会」などで講師担当
Q.ティーインストラクターを目指したきっかけは?
夫の仕事の関係で英連邦でもあるカナダに4年ほど在住した際、総合病院と老人施設でボランティアワークの経験をしたなかで、一番大切な役目として学んだのが、"おいしい紅茶を淹れて優雅なティータイムを提供する事"でした。サロンに集まる患者さんやご老人の一杯の香り豊かな紅茶で心身共に癒やされ笑顔が生まれる様子から、紅茶の大きな力に感動し、帰国後、紅茶を学び知識を得て、多くの皆様に紅茶の優雅な魅力を広めていきたいと思い、ティーインストラクター養成講座を受講しました。
Q.マスターインストラクターを目指したきっかけは?
紅茶を勉強するかなり前から、裏千家茶道の稽古を長年積み、日本古来の伝統の中で育まれた茶の湯の奥深さにも触れていました。同じ茶でありながら、英国と日本では茶そのものだけでなく、道具、作法、空間など異なる事も多いなか、共通する部分も多く見られ、それぞれの茶で心から客人をもてなすという大きな共通点があります。日本の茶の湯、英国の紅茶、二つの国の茶を学ぶという経験から自身のテーマとして研究を重ね纏めた物がマスター論文となり、更に今後も研究を続ける予定です。
Q.紅茶の魅力や自身の紅茶に対する思いは?
おいしく丁寧に心を込めて淹れた紅茶には沢山の魅力が詰まっています。注がれた美しい紅茶の色で心が浮き立ち、カップから立ち上る香りは心を和ませ、口に含んだ時の爽やかな渋みや喉ごしは心と体に活力を与えてくれます。嬉しく楽しい時には更に心が華やぎ、寂しい時にはそっと心に寄り添い慰め、悲しい時は優しい香りで心を温めてくれる不思議な力を持った飲み物だと思います。自身が淹れる紅茶と、その紅茶から広がる世界で、多くの人々の笑顔を生み出していきたいと心から願っています。
Q.ティーインストラクター取得から、マスターになるまで、どのように紅茶を学んだか
研究会、勉強会そして書物文献などから紅茶の知識を得る事は勿論ですが、得た知識を自身の中で理解し纏めるという事が大切だと思います。そして講座やトーク茶会などで、色々な年齢やバックグラウンドの方々を対象に、得た知識をきちんと整理し、自分の口で分かりやすくお伝えするという事が、自身のティーインストラクターとしての大きな経験となり研鑽に繋がったのではないかと思っています。
Q.皆様へお伝えしたい事
"ティーインストラクター資格を得る=魅力溢れた紅茶の世界を伝える伝道師になる"
そのような気持ちで、自分自身も楽しみながら、おいしい紅茶、優雅な紅茶の癒しの世界を、ご一緒に多くの皆様にお伝えてまいりましょう。
Q.これからティーインストラクタ-を目指す方やシニアティーインストラクター・マスターインストラクターを目指す皆様へのメッセージ
養成研修で学んだ事すべてが資格取得後のティーインストラクターとしての基礎となり、その後シニア、マスターへステップアップするための大切な第一歩となります。更に研鑽を積むためには、紅茶に関する文献、講話、または体験に加えて、紅茶以外の世界の文献や勉強会、研究会からも多くのアイデアや知識が得られるのではと思います。私がマスター論文のテーマを決めたのも、長年茶の湯を学んできた事からで、皆様の興味のある物、得意な分野などを紅茶の研究分野に取り込む事も楽しいのではないでしょうか?一人一人個性があるように、色々なティーインストラクターが素敵なオリジナリティー溢れる紅茶の世界を広げていって欲しいと願っています。